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ドイツへのまなざし「バウハウス100年に向けてー多様性の中の総合/総合の中の多様性」

2018年8月14日
今年は、ドイツでバウハウスが設立され100周年に当たります。我が国でも多くの企画が進んでいますが、AASJも日本フンボルト協会と共同で「バウハウス100年に向けてー多様性の中の総合/総合の中の多様性」というタイトルで、フンボルト協会会員による対談をを以下の通り行い、Youtubeで放送します。

日時 8月19日 日曜日 午後2時
出演者:京都工業繊維大学教授 三木順子
同志社大学名誉教授 岡林洋
京都大学名誉教授.・平安女学院大学教授 高橋義人
聞き手 AASJ代表 西川伸一
番組 YouTube site:

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三木先生による番組の概要

2019年、バウハウス創立100周年を迎えます。1919年に設立されたバウハウスは、モダンデザインの中心的な教育機関のひとつとして、1933年に閉校するまでのあいだの14年間にわたって、ドイツ国内外から多くの学生を迎え入れました。その教育方法や造形思考は、後世に大きな影響を与えるものとしてなお注目されています。バウハウス100年に際して、バウハウスを今日的でグローバルな視点から再考する国際プロジェクト「bauhaus imaginista(創造のバウハウス)」が立ち上げられ、現在、世界の各地でイヴェントが繰り広げられています。この国際プロジェクトの一環として、日本では京都国立近代美術館で、日本とインドの造形教育におけるバウハウス受容の足跡を辿る展覧会が開催されています。

 よく知られているように、バウハウスは、14年間のあいだにワイマールからデッサウ、ベルリンへと場所を変え、経営母体も国から市へと移り、最終的には私立の学校となることを余儀なくされました。校長を務めた3名の建築家のそれぞれが掲げた主張はけっして同一のものではなく、具体的な授業を受け持つマイスター(教員)らもまた、それぞれに独自の造形と教育の方法論をもっていました。バウハウスとは、変化と多様性をはらみながら展開した、大きなプロジェクトであったとみなされねばなりません。

 とはいえ、バウハウスは、ただ多様であっただけではありません。むしろその多様性の根底では、一貫して、ある志向が推進力として機能していました。それは、「総合(Gesamtheit/Einheit)」への志向です。バウハウスにおいては、総合という理念もまた多義的でした。それは、諸芸術の総合や芸術と技術の統合を意味しただけでなく、あるときは、中世のギルドを範とする共同制作を意味し、あるときは、合理的な機械の時代にふさわしい生産ラインの一本化のことを指し、またあるときは、社会主義的な共同体思想と共鳴してもいました。

 変化や多様性というものに自覚的であると同時に、総合や全体性という理念の普遍性を希求し、近代の新しい住まいと生活と社会の形成(Gestaltung)ことを目指したのがバウハウスというプロジェクトであったといえるでしょう。多様性と総合という二つのキーワードのもとにバウハウスを振り返り、100年という年月を経たそのアクチュアリティを議論してみたいと思います

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