ダウンロードした論文の一部しか紹介しきれないので、紹介せずにファイルに残っている論文のサマリーを眺めながら整理するのだが、たまに整理し残した論文で面白いと思って、紹介することがある。今日紹介した古代人ゲノムから人類と感染症との戦いを調べた論文も、昨日整理していたときに目にとまった。
面白いので紹介したところ、読者の方から同じ論文は既に1月17日に紹介していると指摘を受けた(https://aasj.jp/date/2023/01/17)。確認した後、耄碌したと愕然としたが、仕方がない。ただ、毎日新しい論文を紹介するという日課が果たせないことになるので、少し小ネタになるが最近Scienceのメルマガに載っていた、温暖化によって大リーグのホームランが増えたという気象学会誌の論文を改めて紹介する。タイトルは「Global warming, home runs, and the future of America’s pastime(地球温暖化、ホームラン、そして将来の米国娯楽)」だ。
気象学の専門家の視点だと思うが、1980年から一時期を除いて大リーグのホームラン数が上昇しているという話を聞いて、これは地球温暖化で大気密度が低下したせいでないかと考えたことが、この研究の全てだ。事実、ホームラン数と球場の温度、さらには球場の大気密度は完全に相関している。
それでも他の要因が考えられるので、温度の影響を受けないドーム球場を調べてみると、ホームラン数の増加は認められない。さらに、この傾向はナイターより、デイゲームで強く見られることから、地球温暖化を反映している可能性は高い。
最後に、温暖化にこだわらず、それぞれの試合での温度と、ホームランの数を調べると、温度が高いほどやはりホームラン数が多くなる。大体、1度温度が上昇すると、1.83%のホームラン数上昇が観察できる。
一方で、打者やピッチャーのデータを詳しくビデオに残している球場で見ると、個人の技量が大きく変わったという傾向はなく、やはり大気密度の性だと考えて良い。
以上から将来を予測すると、おそらく私がこの世に存在しない、2050年には全ホームラン数は192本増え、2100年にはなんと467本も増えることになる。
とすると、ベースボールを楽しむために、温暖化を止めるか、あるいはボールやバットをか変えるしかメジャーリグも困るのではと結論している。
1980年から一時期を除いて大リーグのホームラン数が上昇しているという話を聞いて、これは地球温暖化で大気密度が低下したせいでないかと考えた。
ホームラン数と球場の温度、さらには球場の大気密度は完全に相関している!
imp,
言われてみれば、確かに!
面白い現象です!