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朝日7月4日(瀬川):iPS細胞から人工肝臓 マウス体内で機能 横浜市大

2013年8月8日
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朝日新聞は元の記事をペーストするのを許していない。元の記事については以下のURL参照 http://www.asahi.com/tech_science/update/0704/TKY201307030596.html

横浜市大谷口のNatureの論文に対する朝日瀬川さんの記事だ。 この仕事は、私がプログラムオフィサーを務めるJSTのイノベプロジェクト(http://www.jst.go.jp/s-innova/research/h21theme01.html)のメンバーの仕事で、いわば身内である。内容もよく知っており、これについては論評を控えた方がいいだろう。Natureに掲載されたiPSを使った研究と言うことで、ほぼ各紙がこの仕事を報道した。その中で朝日新聞の記事が科学報道の模範と思えたので、あえてコメントを書くことにした。   まずすばらしいのは、重要な単語にリンクが張られており、それ以前の報道との関連がたどれる。記事の内容もコンパクトで極めて正確で、わかりやすい。例えば、一般の人がアレと思う「なぜ細胞の塊を頭に注射したか」についても、顕微鏡を使ってモニターしやすいためと明確・適切に伝えている。最後に、谷口さんが新しい拠点構想に選ばれ、多額の研究援助を得ることまで書かれている。すなわち、国民の税金が提供されることをしっかり受け止めて、報道陣の前で話したことを、責任を持ってやってほしいと釘を刺している。このような報道ばかりだと私の報道ウォッチも必要なさそうだ。と褒めたところで、一つだけ述べておこう。まず、3次元構造の細胞塊を作ることについては、別に肝臓だけに限ったことではなく、脳の層構造、内分泌臓器、網膜などで実現している。次に、谷口さんが腎臓に言及したかもしれないが、これについては疑問を挟んでもよかったのではないか。腎臓の機能は多くの細胞が構造として構成され初めて機能する。解毒を目的に肝臓細胞塊を移植するのとは訳が違う。これを書かれた記者の人ならそんなことは当然見通しているはずだ。話を聞いたときにそのぐらいの質問をしてほしかった。根本的治療を待つ透析患者さんは多い。

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