皆さん明けましておめでとうございます。
さて、2024年はAIに明け、AIに暮れた一年でした。私の2024年一押しは、2月ScienceにNew York大学のBrenden Lakeさんの研究室から発表された論文で、子供の視覚と聴覚経験を60時間分記録してTransformerに学習させると、人工ニューラルネットに言語理解が生じたという驚くべき研究でした。もちろんそのまま我々の脳が同じように言語を処理していると結論できませんが、人間の脳とAIの比較研究が加速するのではと予感しています。
まちがいなく2025年も多くの素晴らしい発見の論文を読めると確信して、今からわくわくしています。昨年読んだ論文から感じる個人的意見ですが、変異RASに対する治療薬、新しいモダリティーのアルツハイマー治療薬、そして様々なガンワクチンの開発が進む一年になるのではと予想しています。
我が国の科学の凋落が問題になっていますが、論文を読んでいると、我が国でも若い世代のオリジナルな論文にも出会うようになってきており、今後は良い方向に向かうのではと期待しています。
最後に、反科学をあおるトランプがアメリカ大統領に就任し、科学的解決を目指す様々なグローバルな運動は厳しい状況に置かれるでしょう。しかし、そんなときこそ科学を伝える重要性が増します。
今年も私たちAASJはわくわくする科学ニュースを、シンボルのフンボルトペンギンとともに皆様にお届けする予定ですので、是非ご期待ください。
皆様にとって2025年が素晴らしい年であることを祈ります。
2025年年賀の挨拶
2025年1月1日
2024年はAIに明け、AIに暮れた一年でした。
Imp:
2025年もLLMに代表されるAIの進展著しい年になりそうです。
日経サイエンス 2025年2月号
『科学者に迫る人工知能』
を読んでいます。
いやーー本当に凄い未来が予想されています。
2027年には、汎用性人工知能が誕生するとか!
人間並みの推論能力を示し始めているところが興味深いです。
個人的には、生命科学と結合し人工生命を生み出すのではないか?と妄想する日々です。