高齢になってからは別として、血圧は必要なら薬剤を積極的に使用して低めに保つという考えが一般的だ。では降圧剤を服用するとして、いつ飲むのが一番いいのだろう。個人的経験から言うと、忘れることが少ないので就寝前にしている。
しかし効果の方はどうなのだろう。意外なことに、この点についての徹底的な臨床試験は行われていなかったようだ。
そこで今日紹介したいのは、スペイン・ビーゴ大学のグループがEuropean Heart Journalに発表した論文で、なんと2万人近い降圧剤の服用が必要な患者さんを、起きている時間に服用する群と、寝る前に服用する群に分け、その後の経過を少なくとも6.3年追跡した研究だ。
結果は驚くほどはっきりしており、様々な補正をした上でも、就寝前に飲むほうが、心筋梗塞など心臓発作の発生率が低く、さらに死亡率で見てもはるかに低いことが明らかになった。
もちろん民族性など様々な要因が高血圧には絡んでいるので、日本人に当てはめる時には少し割り引く必要があるかもしれないが、それでもその差は大きく、就寝前というのが答えだと思う。私も安心した。
降圧薬、よく見る処方、朝食後内服です。
週明け、薬剤師さんetcにも確認してみます。