様々な疾患の支援団体のウェッブサイトでも新型コロナウイルス感染(Covid-19)に関する情報が提供されるようになってきた。ワクチンが開発されていない今、感染予防には日常の習慣が大事になるが、昨日送られてきたAutism SpeaksからのメールマガジンにはASDと家族のための様々な情報が掲載されていた(https://www.autismspeaks.org/covid-19-information-and-resources)。今後は、多くのビデオライブラリーも加えて充実させるということなので、少なくとも書かれた内容については、google翻訳でも使って、読んで欲しいと思う。ただこの中からASDのコミュニティーが知るべきこととして書かれていた短い文章については(3月4日付で少し古いが)簡単にまとめておくことにした。
まず当然のことだが、全ての人が理解しておくべき米国疾病対策本部のアドバイスが書かれている。
- 手の衛生が最も重要。何度も石鹸とお湯で手を少なくとも20秒以上かけて洗う。もし石鹸とお湯がない場合はアルコール消毒液を使う。
- コロナにかかわらず、体調の悪い人と接触するのはできるだけ避ける。Covid-19の感染は接触が一番危険。
- 目、鼻、口には触らない。特に子供にはこのことをよく言い聞かせる。
- もし気分が悪い時は、自宅から出ない。もし外出が必要ならマスクで鼻と口を覆って、飛沫が飛ばないよう注意する。
- 咳やくしゃみをする時は、口をティッシュでおおい、速やかにティッシュは廃棄する。ティッシュがない場合は、腕や肘で覆う。
- 家族が触れる家具やドアの取っ手、手すり、スイッチなどはいつも消毒を心がける。
その上で、ASDの家族がいる場合のアドバイスとして、
- コロナについては、どこかから聞いてくるより前に話して聞かせる。こうすることで、子供の年齢や理解力に合わせた形で情報を与えることが可能になる。
- 子供の入りやすい方法、例えば絵を描いたり、あるいはお話にしたりして教える。例えば風について教えるための絵本がAutism Speaksに用意されている(https://www.autismspeaks.org/sites/default/files/flu_teaching_story_final%20%281%29.pdf)
- 情報を子供が自分で十分消化するよう時間をかける。これにより子供が頭の中で内容を繰り返したり、恐ろしい話でもちゃんと話せることを意味します。もちろんその時一緒に手をとって、質問に答えられるようにすることが重要です。
- 子供の毎日に変化がないか、あるいはストレスがかかっていないかよく注意してください。ストレスや不安を感じている時は支えてあげる必要があります。
- 子供はこの恐ろしい事態の中で安心できるよう、正しいポジティブな情報を伝えて安心させましょう。
これだけの情報だが、さすがと思えるアドバイスだ。
最初の頃、子供は新型コロナウイルスにかかりにくいという話が流布したが、最近Pediatricsに発表された中国からの論文では、中国疾病対策センターが把握している小児の症例は、ウイルス検査が終わっていないが疑わしいケースは2145例にのぼり、平均年齢が7歳であることが示されており、おそらく重症化する確率は低いと思うが、是非Autism Speaksからのアドバイスをもとに、子供をCovid-19から守って欲しい。
さらに重要な情報が発信されれば、また報告する。