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7月24日朝日(瀬川):シーラカンス遺伝子を解読 進化速度、ヒトの40分の1

2013年8月8日
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朝日新聞は元の記事のペーストを許していません。必要な方は以下のURL参照。 http://www.asahi.com/tech_science/update/0723/TKY201307220601.html

7月23日に夢のある話も報道してほしいという苦言を呈した。早速でもあるまいが、今日はシーラカンスのゲノム解析の話だ。生きた化石としてよく知られている魚で、ゲノム解析が待たれていた。報道としても論文の内容をうまくまとめており、進化の遅いこと、脊椎動物の陸上移行との関係など、よくまとまっている。ただ、報道する側として気をつけるべき重大な点があるので指摘しておく。 まず、科学研究成果について報道するとき気をつけなければならないのは、既に同じような仕事が発表されているかどうかだ。科学には競争はつきもので、科学者自身も勝った負けたの話が好きだ。シーラカンスのゲノムともなると世界中で研究は進んでいるはずだと考える感受性がほしい。実際PubMedにシーラカンスゲノムとタイプすると60以上の論文が上がってくる。   私が初めてシーラカンスの全ゲノム解析の論文を見たのは今年の4月だ。アメリカのグループが、アフリカのシーラカンス全ゲノム解析について発表したNatureの論文だ。私は日本でも既に報道していたのかと思っていた。ただ、今回の朝日の記事にはそのことが一切書かれていないところを見ると、夢についても日本からでないと書く気にならなかったのかもしれない。だからといって、日本チームの努力の意味がないと言っているのではない。このようなゲノムデータを集めて、多くの人に利用して貰うことが重要なのだ。その意味で、日本でもゲノム解析が行われていたことは大いに評価すべきだ。しかし、4月の先行論文に全く言及せず記事を書くのは問題だ。是非記事を書くときに一度PubMedに当たる慎重さがほしい。  最後に、他紙ではゲノムリサーチに掲載と明確に書かれているのに、朝日の記事は、米国専門誌となっている。引用の際、オリジナルな雑誌名を記載するという当然のことが行われていない。新聞各紙は記事の権利については大きな努力を払っている。もし私がこの報道ウォッチを日本の某新聞社として書いたら、多分抗議されることだろう。是非我が振りも直してほしい。

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