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7月27日毎日(渡辺):線虫:味を記憶? 塩分と餌の有無、関連つけ 東大助教らか突き止 める

2013年8月8日
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毎日新聞は元の記事のペーストを許していない。必要な方は以下のURL参照。 http://mainichi.jp/select/news/20130727ddm012040048000c.html

私はこのグループが入っているクレストプログラムのアドバイザーをしている事をまず開示しておく。だからといって私にとって何も変わらないが。 さて、線虫を使って行動を調べる研究は、行動に関わる神経回路が単純である事から、多くのグループが研究している。東京大学のグループは、こレマで明らかになった神経回路に関する知識を利用して、行動に関わる全ニューロンを記録して、行動のシステムバイオロジーを創設しようとチャレンジしている。今回の論文もこの延長で行われており、実際論文のコレスポンデンスも飯野さんになっている。   さて、今回の論文のポイントは、ASERと呼ばれる感覚細胞と、それにつながるAIBと呼ばれる介在ニューロンのセットが、記憶した塩濃度より低い時に働いて、記憶にある塩濃度を求める行動を引き起こすと言う、記憶回路についての研究だ。   さて記事であるが、この神経セットの話を全く抜きにして書くと、行動だけが強調されその背後にある神経回路が全く無視された不思議な記事になっている。間違いではないが、論文の本当のメッセージとは言えない。まあそれでも、複雑な実験だから良いとしよう。ただ、最後の文章はいただけない。   これまて線虫は、においを頼りに餌を探していると考えられていた。国友助教は「環境中 の塩分濃度と餌の有無を関連つけて記憶しているのてはないか。ヒトを含む動物の記憶や学 習の関係解明につなかる可能性かある」と話す。   これを結論としたいのだろうか。これではあたかも新しい味に関わる神経回路を見つけた様な書き方だ。特に見出しが、線虫:味を記憶? などと書かれると、完全に読者はそう錯覚するのではないだろうか。実際、この仕事が記録した感覚神経系は、既に外国のグループにより研究が進んでいる感覚細胞であり、神経サーキットだ。これは誤解を招くとはっきり言おう。   役に立つ医学ばかり報道される世の中に、この様な基礎的仕事を紹介する態度は高く評価したい。ただ、やはり内容は耳学問だけでなく、しっかりと理解する努力を記者の人にもしてほしいと希望する。

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