6月17日 リモートワークのメンタルヘルス(6月4日 Science 掲載論文)
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6月17日 リモートワークのメンタルヘルス(6月4日 Science 掲載論文)

2026年6月17日
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術後2日目も比較的「小ネタ」を予定投稿しておく。

紹介するのはなんと米国連邦準備制度 (FEB) の研究部門からの論文で、コロナパンデミックを挟んで急増したリモートワークが働く人のメンタルヘルスにどう影響したのかについての研究で、6月4日号の Science に掲載された。タイトルは「Home alone: Remote work, isolation, and mental health(自宅で一人:リモートワーク、孤立、そしてメンタルヘルス)」。だ

おそらく同じような研究は我が国も含めて世界中で行われているのだと思う。しかし、Science の論文としてみたのは、私にとっては初めてだ。おそらく多くの調査が、政府や WHO のレポートとして発表されたのだろうと思うが、Science にチャレンジしたというのがこの研究の最も重要な点だと思う。とは言え、画期的な方法論を用いたわけではなく、60万人近い人を対象としているが、通常の調査研究になる。

まず、Dingel-Neiman remotability index を用いて仕事をリモート可能と不可能に分け、コロナパンデミック以降、実際にリモートで仕事をする人たちの割合を見ると、リモート可能な仕事で60%と言うピークを示した後、コロナ以降も30%が維持されていることを示している。

それぞれのグループで、一人で働いている時間を申告して貰うと、リモート不可能な仕事でも一人で働く時間が増え、コロナ後も続いている。しかし、リモート可能な仕事では一人で働く時間が2時間多い。

リモート可能な仕事で、一人で暮らしているグループと、他の人と一緒に暮らしているグループに分けると、一日中一人で孤独という時間が一人暮らしの場合圧倒的に高く、しかも5時以降に街に出て他の人と交流する時間も一人暮らしでは大幅に減っている。

精神的苦痛を感じる程度はコロナ前ではリモートが出来ない仕事の方が多かったが、コロナ以降両者は拮抗している。しかも、リモート可能な仕事では精神的ストレスを医師に相談し投薬を受ける頻度が上がっている。そして、リモートワーカーのうち、ひとり暮らしほど精神的苦痛を感じ、医師に相談する確率が上がっている。

以上が結果で、大規模調査という以外は、よく Science に採択されたなというのが正直な印象だ。しかも、FRBの研究所とは言え、何か明確な提言が行われているわけではない。しかし、行政的な調査も一般紙に報告する重要性は認める。

カテゴリ:論文ウォッチ
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