2026年8月2日
アミノ酸代謝はタンパク質合成だけでなく、代謝サイクルのオイルとしても重要で、結果多様な生体機能に関わっている。今日紹介するロックフェラー大学の論文が焦点を当てているアルギニンもT細胞の活性化に重要とされているが、この代謝経路を介する作用と考えられてきた。
ところが今日紹介する論文は、アルギニンは翻訳を介してクラスI – MHC (MHC-I) の発現を調節しており、不足するとガンやウイルスに対するキラー反応を低下させる意外なメカニズムがあることを示した研究で、研究全体のレベルよりは、その意外性で7月30日 Cell に掲載された。タイトルは「Dietary arginine drives codon-dependent MHC class I translation and improves immunity in colon tumorigenesis and respiratory viral infection(アルギニンの摂食はコドン依存性のMHCクラスI抗原の翻訳を介して直腸ガンや呼吸系のウイルス感染を改善する)」だ。
このグループはガンや感染と言ったストレスが組織のアミノ酸濃度にどう影響するかを調べる中で、ガンと呼吸器感染症の両方で強く抑えられるアミノ酸としてアルギニンを特定している。そして、これまであまり指摘されてこなかった、ガンでの MHC-I の発現が低下していることを発見する。発現減少は半分ぐらいだが、キラー細胞はガンを殺しにくくなる。
MHC-I に絞って発現が低下する原因を調べた結果、全ての MHC-I で翻訳活性が低下すること、そしてその原因がリボゾーム上で翻訳される時に、アルギニン tRNA のリクルートが低下することで翻訳が停止するためであることを明らかにする。さらにおもしろいことに、MHC のアルギニンに対応するコドンを AGG に置き換えると、発現が正常化する。即ち、他のコドンを使うアルギニン tRNA 特異的に、アルギニン欠乏の影響を受けて、翻訳が滞る。とすると、何故 HHC-I で強い変化が見られるかだが、MHC-I はアルギニンの頻度が高いため、翻訳が影響されやすいと結論している。一方で、アルギニンの関わる代謝にはほとんど影響がないことも示しており、効果は翻訳レベルでの変化が中心と結論している。
いずれにせよ、組織のアルギニンを上昇させれば、ガンに対する免疫が上がり、低下すればガンの増殖が促進されることになる。もちろん、アルギニンの経口摂取量を上げると大腸ガンの発生は抑制され、減らすとガン発生が促進する。この効果は、MHC-I が機能しないβ2ミクログロブリンマウスで見られなくなるので、ほとんどが MHC-I を介していると結論できる。ただ、食事中のアルギニンだけでなく、組織に浸潤してくる白血球が発現しているアルギナーゼも組織中でアルギニンを分解するため、発ガンを促進する。白血球特異的にアルギナーゼをノックアウトすると、見事に MHC-I の発現が上昇し、腫瘍発生が抑えられる。このように組織中のアルギニン量は複雑に調節されていることがわかる。
最後に Covid-2 やインフルエンザのような呼吸器感染症実験系で、白血球のアルギナーゼノックアウトの影響を調べ、感染への抵抗力がアルギナーゼのノックアウトで上昇する事を示している。もちろん経口的にアルギニンを投与する実験も行っており、アルギニン摂取が感染の症状を抑えることを示している。
以上が結果で、これまで考えられてきた代謝経路とは全く別に、アルギニンが免疫、特にキラー活性特異的な効果を持つことが示された。実験自体はオーソドックスだが、高齢のガン患者にとってはおもしろい論文だ。
2026年8月1日
膜上に設置した孔にDNAを通した時の電流の変化からDNA塩基を区別するナノポアシークエンサーは、長いDNAストレッチを読むことができるシークエンサーとして定着している。この物理的性質を利用して分子を区別する方法は核酸だけでなくアミノ酸にも使える可能性は高く、ナノポアを利用するアミノ酸配列解析法の開発が行われている。このブログでも2021年11月に、オランダ デルフト大学から発表されたポリペプチドをナノポアを通してアミノ酸配列を解読する方法についての論文を紹介した(https://aasj.jp/news/watch/18292)。
今日紹介する南京大学からの論文は、ポリペプチドを孔を通して解析するという核酸での成功体験を完全に捨て去って、ナノポアをセンサーとして使うアイデアでアミノ酸配列決定法確立に大きく近づいた研究で、7月29日 Nature にオンライン掲載された。タイトルは「Sequential reading of a stepwise-shortened peptide immobilized on nanopore(ナノポアに固定したペプチドを順番に短くすることでアミノ酸配列を解析する)」だ。
アミノ酸配列決定には20種類のアミノ酸を物理的に区別するナノポアが必要になる。このグループは2023年に、自然界に広く分布する非定型抗酸菌の一つスメグマティスの porinAにnickel-nitrilotriacetic acid (NTA) を結合させることで、ナノポアにアミノ酸をトラップすることが出来、この時ナノポアの電流変化を AI を用いて解析することで20種類のアミノ酸を区別出来ることを発表している(Nature Methods Vol21, 92-101)。
この基盤の上にアミノ酸配列を連続的に読み取るためにいくつかの新しいアイデアを実現したのがこの研究になる。この方法では孔の端にあるNTAにアミノ酸が結合しその結果起こる電気的変化を読み取る。従って、ペプチドを穴を通して順番にアミノ酸を読むことは不可能になる。そこで、ペプチドの C末端にシスティンを付加して、これと共有結合するリンカーをナノポアに結合させ、まずペプチドがナノポアに固定されるようにした。こうしてC末端でナノポアに固定されたペプチドのN末端をNTAでトラップして、この時の電気変化を測定し、N末端のアミノ酸を読み取る。
ただ、このままではナノポアは同じアミノ酸に占有されてしまうので、これを切り離して次のアミノ酸へ移るために、N末端のアミノ酸をペプチダーゼで切り離す方法を開発した。実際には、ナノポアを支える膜にペプチダーゼを結合させ、N末端を順番に切り離す方法を開発した。
この結果、12個のアミノ酸が並んだペプチドでも連続的にアミノ酸配列を決定できることを明らかにしている。
問題は自然界のアミノ酸には様々な修飾が加わっていることで、例えばメチル化やリン酸化などが加わっていると、ペプチダーゼが働けなくなるなど、途中で解析が止まる。従って、あらかじめ様々な修飾を外しておく必要がある。ただ将来、修飾に関わらずアミノ酸を切り離せる酵素が見つかればこの問題も解決する。
最後にさらに正確を期すため、3アミノ酸をセットで検出(ABCDEFGという並びを、ABC、BCD、DEF、EFG とセットにして電気的変化を調べる)方法も可能であることを示している。これは余計複雑にするように思えるが、3アミノ酸の並びの総数は高々8000種類なので、AI で正確に区別出来ると考えている。
以上が結果で、穴を通すと言う考えを捨てたことで、アミノ酸を直接ナノポアで解析する方法に大きく近づいたと思う。
2026年7月31日
2024年のノーベル化学賞がタンパク質の生成 AI に授与されたことからわかるように、タンパク質デザインのための様々な AI が生まれている。我々の様な素人は、最終的に少数のモデルに集約されるのかと思っていたが、現実は全く逆で、タンパク質デザインの論文は、研究の目的にかなり特化した AI モデルを開発する方向で進んでいる気がする。最近立て続けにタンパク質デザイン AI モデルを紹介しているが:7月19日(https://aasj.jp/date/2026/07/19)、7月26日(https://aasj.jp/news/watch/29271)、7月28日(https://aasj.jp/news/watch/29282):全て目的特化型の AI の論文だった。
今日紹介するデューク大学からの論文は、このトレンドを絵に描いたような論文で、現在あるタンパク質の機能を保ったまま長さを変化させるための生成 AI の開発で、7月29日 Nature にオンライン掲載された。タイトルは「Miniaturizing and modifying natural proteins with Raygun(タンパク質の大きさを変えることができるRaygun)」だ。
これまで紹介してきた多くのタンパク質デザインは、機能や構造から全く新しいアミノ酸配列を設計していた。この時使われるモデルのほとんどでは、一つのタンパク質をアミノ酸の長さnのベクトル列で表現し、それを transformer のアテンション機能で全体のコンテクストを要約すことで機能や構造を比較しているが、各蛋白質はアミノ酸の数により次元数は異なるため、異なる長さのアミノ酸をそのまま比較すること、例えばヘモグロビンで必要のないアミノ酸をカットして小さなヘモグロビンを設計することは難しかった。
そこでこの研究では、異なる長さのアミノ酸が同じように比べられる潜在空間を新たに加える方法を考えた。すなわち全てのタンパク質を50個のブロックに分けて表現することで、異なる長さのタンパク質を同じ空間で比べられると考えた。例えば500アミノ酸のタンパク質は10アミノ酸ブロック50個のユニット、200アミノ酸のタンパク質は4アミノ酸ブロック50個のユニットと見なす圧縮を行い、同じ潜在空間に分布させている。ESM では一つのアミノ酸残基に1280のエンベッディングが与えられるが、新しい空間では全てのタンパク質は50ユニットなので、各ユニットに1280種類のエンベディングを与えると、64000次元で固定されることになる。
この研究では、Raygun にたった8万種類のタンパク質を学習させて用いている。マスク学習と同じような自己教師あり学習だが、ESM での意味を保ったまま新しい空間へエンコード、デコードできるように、さらにサイズを変えたアミノ酸を作らせてもできるだけ同じ空間位置に来るように学習を行わせている。即ち、アミノ酸の長さを変えること一点に絞った学習をさせている。そして、いくつかのタンパク質から生成された短い配列を比較するファインチューニングを行って、Raygun を完成させている。
後は、ヘモグロビン、ケモカイン、LacZ、mTor から短いアミノ酸を設計させ、アミノ酸は短くなっても AlphaFold3 で予測できる構造が保持されていること、GFP や mCherry のような蛍光タンパク質も、蛍光活性を持つ10%以上短いタンパク質を設計できることを示している。他にも EGF を鋳型に、EGF 受容体の機能を抑制できるペプチドを設計することにも成功している。
結果は以上で、例えばウイルスベクターを使うとき、少し長さを短くしたいと言った時に役立つモデルだと思う。ただ、どこまで一般的に使われるのかには疑問を感じる。とは言え、目的に合わせて計算量の少ない簡易モデルをどんどん開発することの重要性を示す典型的研究だ。
余談だが、意味の冗長性が大きい自然言語と、機能の冗長性の少ないアミノ酸を同じようなモデルで比べることで、将来DNA進化と自然言語を比較するおもしろい視点が与えられる可能性もある。
2026年7月30日
手違いでアップロードできておらず、発表が遅れたため、心配されているようです。手違いで私は正常通り生活しております。
心臓の機能に交感神経や副交感神経が影響していることはだれでも知っている。緊張するとドキドキするし、ゆっくり呼吸してリラックスすると脈拍を落とせる。ただ、先日心房細動の後頻脈が何時間も続いたときは、副交感刺激をトライしてみたがあまり効果がなかった。ところが頻脈が続いたまま病院から炎症再生医学会で講演させて貰っていると、10分ほどで頻脈は収まったので、驚いて主治医が見に来てくれた。要するに、心臓はペースメーカー、伝導系、心筋がまとまった独立系以上の複雑なシステムで、まだまだ理解できていないことが多い。
今日紹介するイエール大学からの論文は、まさにタイムリーに心臓に存在する神経回路の存在を私に教えてくれたおもしろい研究で、7月22日 Cell にオンライン掲載された。タイトルは「The intrinsic cardiac nervous system is essential for cardiac function and survival(心臓内の固有の神経回路は心臓の機能と生存に必須)」だ。
心臓内の固有神経システム (ICNS) は一般にも知られているが、実際の機能に正面から取り組んだ研究は少ない。この研究では心臓内の神経細胞をラベルして FACS で純化後、single cell RNA sequencing で解析、遺伝子発現から4種類の集団に分け、そのうち大きな2種類の集団をニューロペプチドY (Npy) と、NO合成酵素 Ddah1 を分子マーカーとして区別することが出来ることを発見する。
それぞれの神経の心臓内の投射を調べると、Npy 神経は心臓に広く分布しているが、特に大動脈機部と洞房結節に多く投射している一方、Ddah1 神経は、洞房結節、房室結節、肺静脈、肺動脈に投射し、いずれも心臓のリズムや機能と深く関わることが示唆された。
次にそれぞれの神経の機能と脳の自律神経支配を調べている。Npy 神経は副交感神経から投射を受け、Npy 神経自体の刺激により副交感神経刺激と同じ心拍数の低下を誘導することができる。また、ジフテリアトキシンを発現させて Npy 神経を除去すると、副交換刺激剤の作用が消失する。ただ、副交換刺激をただリレーしているだけではないことが、Npy神経を除去したマウスを長期に追跡すると明らかになってくる。即ち、Npy 神経がないと全てのマウスは心拍数が低下し続け、特に拡張期の血圧が強く抑制され、1週間で死に絶える。
この生理学的原因を探っていくと、大動脈基部での力学的コントロールに必須で、Npy 神経がないと大動脈弁閉鎖に対応する dicrotic notch が無くなり、弁が閉じた後大動脈圧が急速に低下し、結果、冠動脈への血流が低下することがわかった。即ち、大動脈基部に分布するNpy神経は、自立的に大動脈基部での力学的機能維持に関わっており、生命に必須であることがわかった。
一方、Ddah1神経は直接交感神経と結合しているが、驚くことにこの神経系をディフテリアトキシンで除去しても、マウスは正常に生存する。素人から見るとよく見つけたなと思うのだが、このマウスも、狭い場所に閉じ込めるストレス、あるいは37度という熱い環境で飼育すると、徐々に死に始める。即ち、ストレスに弱くなる。その生理学的原因を調べると、ストレスによる交感神経緊張に対して、心拍数の上昇が抑えられず、そこから不整脈、そして心室頻脈へと発展することがわかった。逆に、強いストレスにさらされたときDdah1神経を刺激すると、抵抗力が上がり生存率が高まることを示している。即ち、Ddah1 神経系は、心臓の様々なストレスに対して心機能のホメオスターシスを守る働きがあることが示された。
結果は以上で、心臓内の神経回路を理解することで、正常及び異常状態での心機能についての新しい視点が生まれることがよくわかる。それぞれの神経と伝導系や心筋との関係についてはこれからの問題だが、研究が進むに従い新しい不整脈などに対する治療が生まれることは間違いがない。また、アブレーションと言ったある意味乱暴な方法から、より特異的な治療方法の開発にも道が開ける気がする。
2026年7月29日
千人規模のゲノム研究が可能になったおかげで、元々個別の個性を持つガンの共通性と特殊性を調べることが可能になった。実際気がついてみると、トップジャーナルに掲載されるガンの研究の多くが、つい先日紹介した京大小川研からの研究のように、1000人を超す対象を調べる研究になっている。とは言え、これらのガンの背景に、さらに100億人規模の人間の遺伝的多様性が存在することを考えると、ガンのゲノム多様性と形質について理解することは簡単でない。
今日紹介するイェール大学、エジンバラ大学、そしてハイデルベルグ ガン研究所からの論文は、ガンの多様性に寄与する遺伝的バックグラウンドについて、もう一度遺伝的に揃ったマウスの実験系へ戻って検討し直した研究で、7月22日 Nature にオンライン掲載された。タイトルは「Genetic background sets the trajectory of experimental cancer evolution(遺伝的バックグラウンドが実験的発ガンの方向性を決める)」だ。
この研究では一般的なマウス系統 C3H と B6 に加えて、東南アジアに分布するクリイロハツカネズミ (cast) 、及び同じく我が国では沖縄と東南アジアに分布するオキナワハツカネズミ (caoli) の4種類に発ガン剤を投与、発生してくる肝臓ガンのゲノムとRNA発現を調べ、発ガンに関わるホストの遺伝的バックグラウンドを調べている。この時環境面もコントロールするなど、かなり徹底した条件管理が行われている。
自然発ガンで見ると、C3H、B6、 cast、caroli の順番でガンになりやすく、caoli では通常発ガンを認めることはない。これに発ガン剤を投与すると、caoli でも肝臓ガンを誘導出来るが、600日潜在期間が必要だ。一方 C3H では200日、B6 と cast では300日ぐらいになり、発ガンに遺伝的バックグラウンドが大きく関わることがわかる。
ガンの変異には様々なタイプが分類されているが(人間ではSBS) 、これがマウスの系統により異なる。特に caroli では DEN1a と名付けたタイプが中心で、DEN1b は少ない。また、DEN2 タイプの背景には修復遺伝子の発現の差があることも示している。詳しいメカニズムはほとんど調べられていないが、このように突然変異の起こり方が遺伝的バックグラウンドで異なる。
変異遺伝子の染色体分布を見ていくと、他の系統では全く見られない、腫瘍内でのゲノム重複が caroli だけで高率に見られる。最も可能性の高い理由は、caroli でテロメアが短いことがこの異常に繋がっていることがわかる。Caroli がガンになりにくい理由も関係しているはずで、昔から言われているがテロメアも遺伝的バックグラウンドとして重要であることがわかる。
次にドライバー遺伝子を見ると、EGFR、Hras、Braf を中心とする MAPK 経路の活性化が全ての系統でドライバーになっていることがわかる。しかし、3種類のうちどの遺伝子変異が中心に来るかは遺伝的バックグラウンドが強く影響しており、例えば cast では EGFR 変異が選択される確率が高い。また、Hras 変異のうちどのアミノ酸変異が選択されるかを調べると、例えば C3H では全く起こらないアミノ酸変異が特定できる。おそらく、この変異はガンのネオ抗原として免疫サーべーランスに引っかかる可能性がある。
これまでのガン研究との絡みで重要なのは、MAPK ドライバー変異と相互作用する遺伝子発現 signature で、それぞれの系統で特徴的な転写パターンを認めることができる。特に、p53 を含むストレス応答、及び TGFβ を含む炎症反応に関わる転写パターンが系統ごとに異なり、ガンの性質を決めていることがわかる。
最後に、ガン細胞のクローン進化のパターンも変化することを示している。例えば C3H では最初のガンがあまり変化しないが、他の系統ではガン自体が多様化することがわかる。 結果は以上で、こんな簡単な遺伝的バックグラウンドの違いだけでここまで大きな変化が起こることに驚く。人間の遺伝的バックグラウンドを含めてガンを理解することの難しさを、改めて思い知らされた。時には実験の原点、単純化も重要だと思う。
2026年7月28日
ちょうど二日前、AlphaFold アーキテクチャーの新しい利用方法 MSA Pairformer を紹介した。本来アミノ酸配列から3次元構造を予測する AlphaFold2 の2種類のエンベッディング、multiple sequence alignments と pair representation だけを使って、異なるタンパク質同士の相互作用を解析する方法だ。具体的な構造をスキップする英断に感心した。
ただ同じような決断は、明確な目的を持って AlphaFold を利用しようとするときに必要なようで、今日紹介する北京大学からの論文は、CRISPR-Cas の特異性を上げて off target の編集を減らすための Cas 設計を AlphaFold3 をベースに追求して、構造予測前の pair representation を用いて特異性の高い Cas を設計できることを示したおもしろい研究で、7月22日 Nature にオンライン掲載された。タイトルは「Precise DNA base editing using AlphaFold3-based contact modelling(AlphaFold3をベースにしたコンタクトモデルにより正確な遺伝子編集が可能になる)」だ。
遺伝子編集には標的に結合する ガイドRNA が用いられるが、これがミスマッチ部位でも Cas をガイドしてしまうと、標的でない off target 編集が起こる。ただ、闇雲に起こるわけではないので、どこで off target の編集が起こるかをまず特定し、on target 部位と比べる必要がある。ただ、遺伝子切断活性のある Cas9 を使うと、切断後の修飾など on 及び off target 部位を正確に特定できない。そこで、この研究では Cas9 の切断活性を除去し、アデニンをイノシンに変えるデアミナーゼを結合させて、一塩基の変化で Cas が認識した部位が正確に特定できるようにしている。これにより、いくつかのガイドについて on target と off target の編集サイトをリストすることができた。
そこで、核酸とタンパク質の立体構造を決めることができる AlphaFold3 を使って、off target であるにもかかわらず編集が起こった構造学的基盤を特定しようとした。まず、デアミナーゼが Cas に結合したままでは、AlphaFold3 と言えども、DNA、ガイドRNA、Cas9が集まる構造を正確には示せなかったようだ。幸い、Cas9のみにすると、結合部位の立体構造がわかり、ガイドと標的が完全に結合していないが、結合コンプレックスが構造的によく似ていることがわかった。
AlphaFold3はsingle representationと呼ばれる分子構造情報のエンベディングとアミノ酸残基同士のpair representation(2日前の MSA pairformer についての解説を参照)を用いているので、onとoffでの違いをエンベッディングのベクトル距離で探ると、pair representationから抽出できるcontact probabilityが、on とoffの違いを敏感に区別出来ることを発見する。おもしろいのは構造にしてしまうと見えない差が、pair representationレベルでは見つかる点で、計算もしやすいことから今後タンパク質の解析に使われていく予感がする。以前、児童精神医学のカルテを、小さな言語モデルでエンベッディングして文章をベクトル化することで、カルテを読むだけではわからないコンテクストが、容易に発見できるという論文を紹介したが(https://aasj.jp/news/watch/26447)、デコードする前の潜在空間の情報量のすごさに感心する。
これに基づいて、contact probability に関わる領域に変異を入れて編集の特異性を上げる可能性を調べ、on target に対する編集効率はそのままで、off target 編集を抑えることが可能なこと、さらに同じ方法を Cas9 だけでなく、Cas12 にも利用できることを明らかにしている。
以上が結果で、2日前に紹介した論文と、目的は違うが AlphaFold などを構造予測に使うのではなく、構造予測を支える pair representation を使ってタンパク質を解析・設計するという点でよく似ているので紹介した。両方の論文を読んで感じるのは、生命科学の明確な目的を持って生成AIを使うなかで、AIの問題点をしっかり把握し、自分流に改善することの重要性だ。これには何よりも若手研究者の育成が重要で、どちらも長期の「骨太の計画」が必要だと思う。さて、だれが立案するのか?
2026年7月27日
昨日の日経新聞に「肥満薬、開発レース激しく」というタイトルで、GLP-1などの抗肥満薬の市場規模が30兆円になろうとしていることについての記事が出ていた。驚くべき数字で、フィーバーぶりがわかるが、GLP-1受容体アゴニスト (GLP-1RA) の作用についてはまだまだわかっていないことも多く、思わぬ副作用が起こる可能性を示した論文を3編紹介する。
最初のペンシルバニア大学からの論文は、GLP-1RA を使っている糖尿病患者さんは脱毛症になる危険性が SGLT-2 阻害剤群より高いことを示した研究で、British Medical Journal に掲載された。タイトルは「Risk of hair loss associated with glucagon-like peptide-1 receptor agonists in adults with type 2 diabetes: target trial emulation(2型糖尿病の成人のGLP-1RAは脱毛症のリスクがある)」だ。
研究はペンシル大学医学部の関連病院の電子カルテから、2型糖尿病で GLP-1RA、SGLT2 阻害剤、DPP4 阻害剤のいずれかの投薬が始まった患者さんで、投薬前に円形脱毛症の診断を受けたことのない患者さんを年間追跡、脱毛症の発生を調べている。
結果は明白で、SGLT-2阻害剤やDPP-4阻害剤投与群と比べて、円形脱毛症の発生頻度は2倍近い(1000人に7人程度の発症)。GLP-1RA の薬剤の中では、GIPR にも効果がある Tirzepatide 服用群が最もリスクが高い。
以上の結果は、これまで小さな規模の研究で指摘されてきたことを、1万人規模の対象で確認したもので、脱毛症は GLP-1RA の副作用として明確になった。これまでカロリー制限が脱毛を誘導することは知られており、急速に体重を低下させる GLP-1RA も同じメカニズムで脱毛を促進すると考えられる。ただ、自己免疫性の円形脱毛症の発生は認めないので、免疫より、代謝や内分泌の変化が重要と結論している。
2番目はトロント大学からの論文で、GLP-1RA 使用による虚血性視神経症の発症リスクを調べた研究で、6月22日号の Neuro-ophthalology and strabismus に掲載された。タイトルは「Ischemic optic neuropathy with semaglutide: global observational analysis of sex- and formulationspecific risk(セマグルタイドによる虚血性視神経症:国際的観察研究による性別、薬剤別のリスク)」だ。
研究ではFDAの副作用レポートデータベースから2017-2024年にいずれかの GLP-1RA を用いたとき虚血性視神経症を発症が診断されたリスクをオッズヒトして算出している。結果は驚くべきもので、ozempic、semaglutide、wegovy 全てで、特に男性で虚血性神経症の発症リスクが上昇している。おもしろいのは、成分は同じでも wegovy を利用時のリスクが高く、それぞれが含んでいる用量から考えると、使用量の多いほどリスクが上がることになる。一方 GIPRA 作用も持つ Tizepatide ではほとんどリスクは上がらないことから、抗肥満剤として用いるとき、wegovy のような高用量の GLP-1RA は避けて GLP-1/GIPRA を選んだ方が良いという結論になる。
最後のカナダ・British Columbia大学からの論文は、動物実験で GLP-1RA 投与が骨再生に関わる骨芽細胞に影響する可能性を示した研究で、7月21日 Cell Reports Medicine にオンライン掲載された。タイトルは「Negative effects of semaglutide on bone in obese mice(肥満マウスでセマグルタイドは骨にネガティブな効果を示す)」だ。
研究は単純で、12週間高脂肪食で肥満にしたマウスに、4週間毎日セマグルタイドを投与して、大腿を採取、重さや強さ、血液中の分子マーカーなどを調べている。セマグルタイド非投与群では食事量を投与群と同じに調整して、食事量による変化を平準化している。
結果は明確で、大腿骨の重さ、強さ、もろさなど強度が低下していること、そして血中のオステオカルシンやPINPのような骨芽細胞活性マーカーが低下していることが示されている。ただ、セマグルタイドをやめると全て元に戻る。
以上の結果は、動物実験で、セマグルタイド毎日投与という方法の問題はあるが、GLP-1RA が脂肪や筋肉だけでなく、骨の代謝にも影響して体重を落とす可能性があることを示唆し、臨床的にも確かめる必要性を指摘している。
以上が結果で、30兆円という市場が形成される薬剤だが、まだまだ我々の知らないことがあることを示唆している。
2026年7月26日
自分のガンのRNAデータを見ていると、例えば分子Aは分子Bと結合するだろうかなどと疑問が出る。この分子間相互作用については膨大な研究があり、例えば K-ras がどの分子と結合するのかなどは文献を探すことでかなりわかるのだが、AとBをインプットして結合するかどうか判断してくれる AI があればさらに便利だ。
今日紹介する MIT からの論文は、まさにこのようなリクエストに正確に答えることができる AI モデルについての研究で、7月21日 Cell にオンライン掲載された。タイトルは「Expanding the scope of protein language modeling to protein-protein interactions with MSA Pairformer(タンパク質の言語モデリングをタンパク質同士の相互作用に拡大する MSA Pairformer )だ。
例によって数理部分をほとんど理解せず紹介していることを断っておく。
さて、ほとんどのタンパク質についての LLM は、個別のタンパク質を学習して、それらが分布する進化コンテクストの潜在空間を作っており、異なるタンパク質の相互作用に関するデータは存在しない。そのため構造を予測してから相互作用するか計算することになる。例えば KRAS と RAF1 が結合するかどうかを調べようと思うと、頭に浮かぶのは AlphaFold-multimer や AlphaFold3 を用いて構造を予測して相互作用の可能性を計算する方法だ。元になる AlphaFold は、構造を決定するとき、可能な限り多くの異なる種のアミノ酸配列を比較する Multiple sequence alignment (MSA) を作成し、またアミノ酸残基間の位置関係を記録する Pair representation を作成する。これから Transformer/attention で特徴抽出を行い、構造もデジュールで構造をアウトプットしている。従って、K-ras と Raf の構造を予測した後、結合面があるかを計算することになる。
この研究では、MSA と pair representation は一つのタンパク質の異なるアミノ酸残基の共進化と位置関係を表現しているので、わざわざ計算の大変な構造予測まで進まず、MSA と pair representation だけで、アミノ酸同士の結合を予測できるのではと考えた。さらに、可能な限り多くのアミノ酸配列の MSA ではなく、例えばヒトの K-ras に近いアミノ酸配列を重み付けして MSA や pair representation を形成することで、予測精度を挙げられると考えた。
そしてまず普通の LLM と同じように多くのタンパク質を学習させたあと、相互作用するか比べたいタンパク質AとBを、あたかも一本のタンパク質に統合して調べる、Paired MSA 方法を考案した。もしA、Bが相互作用している場合は、MSA を作成することで、セットで共進化するアミノ酸残基の組み合わせが見つかると予想され、見つかった場合はその残基同士が相互作用時の結合部位になっていると考えられる。もちろん全く共進化がないとすると、相互作用のないタンパク質ということになる。
この時、通常の Transformer と異なり、著者らが Query Biased Outer Product と呼ぶ方法を考案し、例えば調べたい human K-ras と Raf に近い配列で paired MSA を作成し、アミノ酸残基の関係が抽出された pair representationから相互作用するかどうか、どこで結合するのか、結合の強さはどうか等を計算することができるようにしている。
重要なのは、実際の構造予測をスキップしているおかげで、小さなワークステーションで済む点で、著者らは MSA pairformer では一つの H100 GPU で10日あればトレーニング可能で、大規模な ESM2 モデルのように512題の H100 GPU を使う必要がないことを強調している。
後は、既に知られている例えばバクテリアのトキシンとアンチトキシンや ABC トランスポーターなどいくつかのタンパク質について、分子間相互作用を数値化できるか、変異が起こったときの相互作用の変化を予測できるか、等を他のモデルと比較し、MSA pairfomer が高いパーフォーマンスを示すことを明らかにしているが、詳細は全て割愛する。
以上、数理については全く理解せずに紹介していることを繰り返すが、これまで一本のアミノ酸に限定されていた MSA や pair representation を、異なるタンパク質を一本に統合する Paired MSA を考案して、タンパク質同士の相互作用を正確に予測できるようにしたことは、私のような素人にもコロンブスの卵のような素晴らしいアイデアに思える。しかも、一般的な MSA のように可能な限り多くのアミノ酸のアラインメントをとるのではなく、知りたい (Query) 分子に近い (biased) タンパク質を重み付けしてアラインメントをとることで情報の質を高め、3次元構造生成をスキップして、計算コストを大幅に下げたということは、何でもかんでも大きなモデルを作ってそのパーフォーマンスを誇るのではない、新しい方向性を示しているように感じた。
おそらく私の説明では不十分だと思うので、是非自分で論文を読まれることを勧める。
2026年7月25日
ビクトリアの滝を案内してくれたザンビア人のガイドさんが、20種類の言語を話せると自慢していた。と言っても、英語以外はザンビアやジンバブエ周辺に住む人たちが使っている言葉のことで、それぞれはかなり似通っているおかげで何種類も話せるのだと思う。ろうあの子供から自然発生したニカラグアの手話は集団が200人ぐらいに達したときに誕生したと言われているが、ホモサピエンスは一定の集団になるとそれぞれの言葉を自然発生させるのだろう。とすると、膨大な数の言語が生まれ消えていったことになる。
今日紹介するハーバード大学とイエール大学からの論文は、完新世、即ち人類がユーラシアに分布した後2万年が経過した後から現在までの比較的温暖な気候で人類が急発展した時代の言語の多様性を理論的に探った研究で、7月25日 Science に掲載された。タイトルは「The rise and fall of language diversity through the Holocene(完新世での言語多様性の盛衰)」だ。
人間が生み出した道具と比べると、言語は音以外の物理性がない点で際立っている。この物理的制限がないおかげで、未来や目的など存在しないものを表現できる唯一の道具として、宗教から科学まで人間のあらゆる文化の基盤となってきた。ところが、この物理性の欠如は、文字が生まれる前の言語の研究を困難にしてきた。
この研究も含めて完新世の言語多様性の研究はほとんど理論的な研究になる。これまで3種類の仮説があり簡単に紹介しておくと、
- Megadiverse paleolithic hypothesis : 農耕により集団が大きくなる前に、人間の集団数だけ言語が生まれ、その数は何万にも達したが、農耕が始まってからはコンスタントに減ってきた。
- Demographic Boost Hypothesis : 逆に農耕は人口動態を安定化させ、これに呼応して言語数も増加、農耕前に数千に達していた言語が人口とともに1万程度に自然増加した。
- Premodern equilibrium hypothesis : 言語の数は、植民地主義以前はずっとコンスタントに1万近くで維持されていた。即ち、農耕などはほとんど言語多様性に影響がなかった。
それぞれの仮説の基盤となるエビデンスがあるのか全く知らないが、大議論が続いていると言った話ではないように思える。これに対し、この研究では民俗学や人口動態研究に基づいて仮説を立て、言語多様性の変化を調べたのが、この研究の重要性だと主張している。
この研究では、言語は集団で生活する狩猟採取民から発生し、従って狩猟採取民の数が言語の数とほぼ同じであること、農耕による定着前の完新世での狩猟採取民のグループサイズは一定化していたこと、しかし、農耕などにより急速に人口が増加し、言語数の増加を遙かに上回るようになった。以上のことを基盤に、モデルを作成、言語数を推定している。
これによると、農耕前に5000近くに達していた言語多様性は、農耕による人口増加とともに、さらに拡大を続け、これまで言語数を低下させると考えられていた エジプト、メソポタミア、黄河 などの文明の誕生後もさらに多様性が加速し、2000年前にピークに達したと結論している。即ち、これらの文明は他の地域を一つの言語圏へ集約させるモーメントはなかったと考えている。しかし、2000年になると、これまでの仮説が全く及ばない要因が発生する。例えば世界宗教、ローマなどの植民地主義等などだ。そして、ヨーロッパ列強による植民地主義が広がる500年前ぐらいから、言語数は急速に低下し、現在は農耕前の7000程度の言語数に低下した。
以上が結果で、ある程度納得は出来るおもしろい研究だとは思うが、まだまだ本当かという疑問の心は残る。また、この研究の基本は完新世の初期段階が中心で、文字のインパクトはあまり考慮されていない。しかし、物理性のない言語に物理性を付与する文字は、文字のない言語が消失する大きな要因になったのではと想像する。
こうして考えると、そのオリジンはわからないが、最終的に1億人が日本語で統一され、しかも漢字を日本語用に使い回して日本語に同化させ、ワープロの登場で漢字を使うことが楽になった日本語の歴史は奇跡に感じられる。
2026年7月24日
感染性のガンの存在はイヌを飼っている人には広く知られていると思う。主として交尾中にイヌからイヌへ伝搬し、遺伝子解析からオオカミから存在し、数百年以上にわたって維持されていることが示されている。イヌ以外には、このブログで何度も紹介したタスマニアデビルの顔面に発生する腫瘍で、食べ物を争うときに感染し、一時はデビルは絶滅の危機にまで追い追い詰められた(https://aasj.jp/news/watch/4641)。これに加えて北アメリカのオオノガイの白血病は、細胞が海を漂って他の貝にに感染することが報告されている(https://aasj.jp/news/watch/3246)。
今日紹介する米国・バーモント大学からの論文は、バーモント州の Memphremagog 湖のナマズに発見されたメラノーマが感染性であることをゲノムから証明した研究で、4番目の感染性腫瘍の発見になる。タイトルは「Brown bullhead catfish melanoma represents a novel transmissible cancer ブラウンブルヘッドナマズのメラノーマは新しい伝搬性のガンだ」」で、7月19日 Nature にオンライン掲載された。
この湖では2012年に一部のブラウンヘッドナマズ (BHC) にメラノーマが見つかることが報告された。そして、2014年から2017年にかけて、なんとメラノーマにかかった個体が23-37%へと上昇し、一般的な個別の個体に発生するメラノーマの頻度をはるかに超えていることがわかった。そこで、第4の感染性腫瘍の発見と考え、19個体のメラノーマと正常脳組織、さらに近くの湖の BHC の全ゲノム解析を行っている。
まずミトコンドリアゲノムを調べると、全てのメラノーマはホスト組織と異なっていること、そして腫瘍のミトコンドリアは多様化はしていても、は同じ起原を持つミトコンドリアに由来していることが明らかになった。
次に核染色体のゲノムを調べると、メラノーマと、正常組織の系統樹は全く異なることが明らかになった。即ちメラノーマの起原は、この湖で見られる個体のゲノム多様性が生まれるより早い段階で発生し、その後メラノーマ自体で多様化していることがわかる。さらに、組織でもメラノーマでも一塩基レベルの多様化が発生しているが、個体で見られる多型のほとんどは1個体だけでしか見られないが、メラノーマの多型の多くは16/19メラノーマを筆頭に、複数のメラノーマで共有されていることを明らかにした。
さらにより大きな構造変化を見ると、メラノーマではほとんどの変異が12種類以上の個体で共有されているが、脳組織では頻度も低く、ほぼ全てが1個体だけで見られる。
以上が結果で、ゲノム解析だけが行われているが、間違いなくメラノーマが感染性に伝搬していることは間違いないと思う。タスマニアデビルと異なり、野生の魚と言っても飼育することが出来るだろうから、ゲノムとガンの個体を超えた伝搬について実験的な研究へと進むことを期待する。このナマズは生殖時に身体をすりあわせるので、おそらくこの時に感染したと著者らは想像しているが、感染の拡大から考えると、実験的な感染実験と、それに基づく個体間感染のメカニズムが明らかに出来るのではと期待する。